第二言語習得における学習動機(L2 motivation)は主として調査票を用いた量的研究により発展してきた。一方でインタビューを用いた質的研究も第二言語習得における学習動機を研究する上で徐々に用いられるようになってきた。調査票は量的研究方法論に基づいている。一方で、インタビューも質的研究方法論に基づいており、計画・実施・分析にあたっては研究方法論に即した厳密性が求められる。本稿では実際に実施したパイロット・インタビューとそのデータの分析をもとにインタビューの特徴を省察的に考察・網羅し、今後の第二言語習得における学習動機を研究する上でインタビューが果たし得る役割について論じた。