2021 年 41 巻 1 号 p. 120-129
近年,作業服市場の成長鈍化に対応するため,株式会社ワークマン(以下ワークマン)は作業服市場で蓄積したノウハウを活用し,高機能低価格の製品で4,000億円のアウトドアウェアという空白市場を切り開いた。本稿では,ワークマンが今日の成功を収めるまでに抱えてきた課題とその解決策を紹介したうえで,ワークマンのマーケティングの卓越性である「見せ方の変化」と「アンバサダーの起用」という二点に注目する。最後に,ワークマンが抱える今後の課題について議論する。