抄録
本稿では,筆者が作成に関わった英語からの借用語の多言語データベース「GLADデータベース」の紹介を行う.GLADデータベースは,英語からの借用語の多言語比較を促進するために,様々な言語の研究者が共同で作成しているオープンデータである.現時点で17の言語で作成が行われており,その内14の言語のデータが完成し,細かな修正作業に進んでいる.データベースは多言語比較研究に資すると同時に,言語間のデータの質的な差異など問題点があるのも事実である.日本語データの作成者の観点から,作成の経緯や基準,方法,問題点を記述するとともに,活用の展望を紹介することによって,データベースと関連研究の発展を目指す.