松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
胆石イレウスの1 例
金治 新悟倉吉 和夫河野 菊弘吉岡 宏金山 博友井上 淳
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2008 年 12 巻 1 号 p. 77-80

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抄録
症例は87 歳男性。腹痛、嘔吐を主訴に腸閉塞の診断で入院となった。腹部CT にて腸管内の結石像を認め、胆嚢十二指腸瘻を疑った。胆石イレウスの診断で手術施行したところ、回腸に嵌頓する3cm 大の結石を認め、小腸を切開し結石を摘出した。胆嚢と瘻孔は炎症が強く、大網が強固に癒着していたため胆道手術を付加しなかった。術前管理と診断の向上によって、近年胆石イレウスの一期的根治術も可能となった。しかし術前の全身状態や年齢を考慮して、術式の選択は慎重に行う必要があると考えられた。
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© 2008 松江市立病院
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