松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
デスカンファレンスに対する緩和ケア病棟看護師の認識
池田 友子岩倉 良子足立 広美
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2012 年 16 巻 1 号 p. 25-30

詳細
抄録
本研究は、緩和ケア病棟の看護師が、現在行っているデスカンファレンス(Death Conference.以下DC とする)について、どのように認識しているのか明らかにすることを目的に実施した。平成21 年9 月に緩和ケア病棟看護師20 名を対象に、DC の認識についてフォーカスグループインタビューを実施した。DC に対する看護師の認識として【目的を共有しにくい】【相互理解への期待】【変化が必要】の3 つのカテゴリーと、≪ケアへの活用度が低い≫≪制約が多く自由度が低い≫≪認められる場であってほしい≫≪感情を共有する場であってほしい≫≪運営に工夫が必要≫の5 つのサブカテゴリーが抽出された。看護師は現在のDC に対し様々な不全感や負担感を抱いている一方で、DC の必要性は実感しており、継続する上で個々の負担感の少ない発展性のあるDC の運営について模索していると考えられた。DC の目的・意義について看護師各々が再確認すると共に、DC の目的を共有しておくことが必要であることが明らかとなった。
著者関連情報
© 2012 松江市立病院
前の記事 次の記事
feedback
Top