抄録
内視鏡的逆行性膵胆管造影法(ERCP)後の膵炎の発生頻度,発生状況,発生原因,重症度などを調査し,防止策を検討した.1140症例を対象にし,ERCP後膵炎の発症数は16例であった.目的別では診断的ERCPで1.7%,治療的ERCPが0.8%であった.胆管造影が困難で頻回に膵管内に造影剤を注入した症例が12例あった.そのうち9例は最終的に胆管が造影されなかった.ERCP後膵炎の重症度は軽症が14例,中等症が2例であった.ERCP後膵炎の発症防止には,胆管造影が困難な場合に膵管内への造影剤注入が頻回になる前に中止し,再検査あるいは他の検査法に変更することが重要であった