松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
診断に難渋した原発性女性尿道癌の1症例
林 隆則山口 広司角 文宣原田 祐治
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キーワード: 女性, 尿道癌, 排尿困難
ジャーナル オープンアクセス

2004 年 8 巻 1 号 p. 75-79

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抄録
63歳女.主訴は尿閉.超音波検査で近位尿道周囲に前立腺を思わせる腫瘤像を認めた.CTでは会陰部から膀胱下部にかけて計2.5cmの被膜を有する腫瘤様変化が認められた.MRIでは尿道周囲腫瘍部は,全体として同心円状層状の病巣があり,尿道周囲の炎症が疑われた.腫瘤を穿刺したところ血性膿様の内容液が吸引され,これを細胞診に提出すると低分化移行上皮癌の診断であった.また,経腟的に施行した腫瘍生検では中~低分化腺癌であった.以上より尿道癌と診断し,膀胱尿道全摘除術,子宮腟前壁付属器合併切除及び回腸導管造設術を施行した.組織分類はadenocarcinoma >transitional cell carcinoma,発育様式はnon-papillary invasive typeであった.抗癌化学療法の追加治療を勧めるも承諾が得られず,その後,左肺転移,傍大動脈リンパ節転移,腰痛,左鎖骨上窩リンパ節転移が出現し,化学療法を施行した.Partial Responseが得られたが脳転移が判明し,ガンマナイフ治療により脳転移による症状は軽快したが,死亡した
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© 2004 松江市立病院
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