松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
副咽頭間隙に刺入した歯ブラシ異物の1例
小田 直治川西 正高
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キーワード: 歯ブラシ, 咽頭異物
ジャーナル オープンアクセス

2004 年 8 巻 1 号 p. 95-98

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抄録
7歳男.歯ブラシをくわえたまま転倒し,歯ブラシが口腔内に刺入,抜去できなくなり救急車にて受診した.CTを施行したところ,歯ブラシは左口蓋から扁桃周囲隙を通り副咽頭間隙に達していた.また,歯ブラシ上下の副咽頭間隙には気腫がみられた.全身麻酔の上,抜去を試みた.経口挿管はやや困難であったが,操作時の出血等はなかった.開口器を掛け,刺入創の血腫を吸引除去したところ,歯ブラシ先端の植毛部分が視認できた.新たな出血は認めなかったため,慎重に歯ブラシを抜去した.摘出後剥離層を確認すると,上極はほぼ扁桃被膜に沿って剥離されていたが,刺入部は扁桃被膜を被って筋層に達しており,一部には筋層下の脂肪織が確認できた.術後,抗生剤を投与しつつ経過観察したが,感染を示す徴候なく通常の口蓋扁桃摘出術後と同様に白苔が付き,周囲粘膜が徐々にのびてきたため術後4日目で抗生剤投与を中止,術後2週間目には創はほぼ粘膜に覆われており治癒と判断した.
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© 2004 松江市立病院
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