廃棄物資源循環学会誌
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調査報告
可燃性災害廃棄物処理についての一考察
宗 清生
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2015 年 26 巻 3 号 p. 228-236

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抄録
そう遠くない将来に発生が予想されている南海トラフ地震では,東日本大震災の 15 倍という大量の災害廃棄物が発生するといわれている。災害廃棄物の処理は,被災地復興の第一歩となることから,災害廃棄物が大量であっても迅速な処理が求められる。そこで,処理期間を東日本大震災と同じ 3 年として,南海トラフ地震で発生する災害廃棄物の処理方法について検討した。具体的には,廃棄物処理の最終段階で必要となる可燃性廃棄物を処理する仮設焼却炉の必要数 (300 ton/日) を試算した。また,仮設焼却炉数を減らすことが「処理の迅速化」に繋がると考え,災害廃棄物の広域処理体制の構築,事前の体制整備による処理の早期開始,およびセメントキルンの積極的利用等,いくつかの方策による削減数も試算した。さらに,「処理の迅速化」を促進するため,大型船舶上での処理 (船上処理) 案を提示し,その得失について検討した。
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© 2015 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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