メソドロジー研究部会報告論集
Online ISSN : 2759-5684
音声研究のための録音入門―再現性を保証するために―
菅井 康祐
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2011 年 1 巻 p. 125-132

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抄録
外国語教育の分野でも学習者の発話や,聞き取りを調査したいと考える研究者・教育者の方は少なくないであろう。しかし,音声の研究には様々な機器や知識が必要であり,敷居が高いと感じている方も多いと思われる。確かに,音声の録音には手間がかかるのは事実であり,信頼の置ける録音をするにはそれなりの機器および手順が必要となる。しかし,以前に比べると音声の録音・分析に必要な機材はかなり安価になり,その操作についても以前のような職人的な技術がなくても十分使いこなせるようになってきている。 その一方で,音声の研究,とくに外国語教育においては,音声に現れる音響的な特徴が言語としてどれほど意味のあるものかという理論がまだ確立していないのも事実である。言い換えれば,音声はその受け取り手がどのように知覚・認識するかという問題とは切っても切り離せない関係にあるので,認知的な理論の枠組みが変われば音響データの解釈も変わりうる。このような点を踏まえて,そのよって立つ枠組みが変わっても再分析に値するような信頼できるデータを残しておくことが重要である。そこで本稿では,研究対象として音声を録音する際に気をつけておきたい点を,最小限に絞り具体的に紹介したい。
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© 2011 外国語教育メディア学会(LET)関西支部メソドロジー研究部会
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