2023 年 66 巻 p. 51-56
IoTは他の装置に使用されているIoTとつながることで,さらに新しい価値を生むSoSの性質を持っており「つながる世界」,コネクティングワールドをもたらす。コネクティングワールドにおける粉体を取り扱う工場では,製品が出荷基準を満たすか否かを確認するための品質検査,あるいは製品や原料の生産時の消費エネルギーの最小化と最大処理能力の両立には,粉体や機器の状態をオンライン・インラインでモニタリングすること,それらのビッグデータを解析するシステムが必須である。しかし現状では測定機のオンライン化には多くの問題が立ちはだかっている。本文では粉体工学へのシーズを提供するためにも,それらの課題を取り上げるとともに,粉体プロセスのIoT統合フレームワークHOSOKAWA GEN4の一部である遠隔監視システムについても紹介する。