抄録
市販飲用牛乳にトリプシンを作用させ, その12%トリクロロ酢酸可溶性分画に塩化カルシウムとエタノールを加えてカゼインホスホペプチド (CPP) を沈殿させた。一定量の牛乳タンパク質から生成するCPP量は, 牛乳の殺菌温度が80℃以上になると, 生乳からの場合と比べて最大で約25%減少した。しかし, 生乳および市販飲用牛乳から調製されたすべてのCPPは, 逆相高速液体クロマトグラフィーにおいて類似した溶出パターンを示し, αs1–カゼインの59–79域, αs2–カゼインの1–32域およびβ–カゼインの1–25域に相当するペプチドが各CPP標品中の約半分, 或いはそれ以上を占めた。また, 調製したすべてのCPPは, マウス脾臓細胞に対してマイトージェン活性を示すとともに, B–およびT–リンパ球マイトージェンで誘導されるマウス脾臓細胞の増殖を顕著に促進した。