2018 年 36 巻 1 号 p. 3-8
近年,computed tomography(CT)装置は診断や治療方針の決定において重要な役割を果たしている.一般的に放射線検査はAs Low As Reasonably Achievableの原則に従い,実施されなければならない.しかしながら,日本のCT検査による医療被ばくは世界第1位であり,撮影条件の最適化および線量管理の重要性が高まっている.そのような背景の中,2015年に日本初の診断参考レベルが公表され,現在では各施設が撮影部位ごとのプロトコルを見直し,医療被ばくの最適化に大きく貢献している.本誌では,診断参考レベルに用いられているCT dose indexの変遷と最新の測定法および線量指標を用いた線量管理について述べる.