2019 年 37 巻 4 号 p. 204-210
Demonsアルゴリズムは2つの画像の信号差や勾配に基づく可変形画像レジストレーションの古典的な一手法であるが,基本的に同一のモダリティーかつ各画素が単一の値をもつスカラー画像間での使用に限定されている.本研究では,信号差や勾配を2つの画像の局所特徴間の距離で置き換えることで,さまざまな画像間のレジストレーションが可能となることを示す.例えば,カラー画像では画素間の色距離,スカラー画像の場合も局所領域の複数の画素値を使用して2つの画像の局所領域間の距離を定義して用いる.三次元のカラー画像ファントムおよび拡散テンソル画像を用いたレジストレーション実験の例により,その特性や有効性・拡張性について検証した結果を報告する.