Medical Imaging Technology
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特集/医療画像ビッグデータクラウド基盤を活用した医療系学会・大学間連携によるCOVID-19肺炎画像診断支援AI開発
COVID-19診断支援AI開発における名古屋大学の取り組み
小田 昌宏鄭 通林 雄一郎森 健策
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キーワード: COVID-19, CT像, 診断支援, 深層学習
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2021 年 39 巻 1 号 p. 13-19

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抄録

本稿では,名古屋大学におけるCT像からのCOVID-19診断支援AI開発に対する取り組みを紹介する.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が急速に世界に広まり,多くの感染者と死亡者を生じている.このように多数の患者を迅速に診断する必要がある状況では,AIによる診断支援が有効と考える.われわれは患者のCT像から画像所見に基づくCOVID-19典型度を自動判別するAI開発を行った.AIによる自動判別に必要となる3つの要素技術として肺野セグメンテーション,肺野領域クラスタリング,COVID-19典型度推定を開発し,CT像からの自動判別AIの処理フロー全体を構築した.本AIを開発する上で,多数の医療機関で撮影された膨大な画像を格納した医療画像ビッグデータクラウド基盤を活用し,実際のCOVID-19患者のCT像に対して高い精度での自動判別が可能であることを確認した.

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© 2021 日本医用画像工学会
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