2015 年 27 巻 3 号 p. 70-76
本研究は,温水用ポリエチレン管の樹脂材料でも酸化防止剤の配合量が比較的少なく,移行性が少ないと思われる樹脂原料を用いて,従来から行われている熱間内圧クリープ試験を比較対象として,更に加速耐久性評価の可能な試験法の確立,実使用環境に近い温水循環試験との相関性や相違点について比較評価を行った.その結果,劣化には温水中の溶存酸素や樹脂内の酸素拡散が大きく影響していること,温水循環試験における酸化劣化の温度依存性及び,銅害の発生メカニズムなどが明らかになった.