2012 年 53 巻 1 号 p. 33-40
日本産弱芳香性ハーブ 18種について,それぞれの新鮮葉および乾燥葉のハーブウォーターを作製して Candida albicansの菌糸形発現阻害効果を測定した.その結果,乾燥によって揮発成分の種類と含有濃度が大きく変動するハーブウォーター13種は阻害活性も大きく変動し,成分変動の少ないハーブウォーター 5種では活性の変動も少なかった.多くのハーブウォーターの活性はそれぞれの主要成分の活性に比例した.とりわけドクダミ乾燥葉と桜新鮮葉のハーブウォーターが強い菌糸形発現阻害活性を示し,その主要活性成分はそれぞれn-capric acid と cyanide であることが判明した.8種のハーブウォーターが C. albicansに対して中程度ないし弱い増殖阻害活性を示した.