抄録
ワンヘッド方式による新型超音波風速温度計を開発し、旧型のものとの比較検討を行うと共に新型の風洞実験を行った。その結果、ヘッドの影響による風速の過少評価はスパンと風速及び風向によって変化することが認められた。一方、温度の変化による風速値の変動は認められなかった。
野外試験においては、2台の超音波風速計を使ってヘッドの影響を調査したが、風洞実験結果とは異なって、顕著な風速の過少評価は認められず、実用上は問題とならないことがわかった。
ベクトル的風速変動とスカラー的風速変動の比較、風の鉛直成分のパワースペクトル等の算定が長期にわたって比較的容易になった事を実測値によって示した。