抄録
1961年一ヵ年について札幌,館野,名瀬,クラークの四地点で850mb,500mb,300mb及び100mbの運動量輸送 uv を毎日計算し,そのスペクトル解析を行なった.スペクトルの緯度による相違,高度による相違をしらべるのが目的である.札幌,館野では3日と6日周期が卓越する,3日周期は500mbで最も明瞭に現われ300mbでもみられるが100mbでは全く現れない, 6日周期は300mbで最も顕著で500mb,100mbでも明瞭である.
低緯度の状況をみようとして名瀬,クラークを選んだ.3日周期は全然現われず,6~8日周期のみがみられる.大体において緯度が低くなるほど卓越週期が長くなる傾向がある.