日本きのこ学会誌
Online ISSN : 2432-7069
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きのこのポリアミンとしてのホモスペルミジンとカナバルミンの存在
浜名 康栄大塚 恵美子江口 文陽新津 勝
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2005 年 13 巻 2 号 p. 95-102

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抄録

143種のきのこの子実体より酸抽出したポリアミン画分を高性能液体クロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフィーにて分析した.一般的なポリアミンであるプトレスシン,カダベリン,アグマチン,スペルミジン,スペルミンに加えて,ホモスペルミジン,ノルスペルミジン,ノルスペルミン,サーモスペルミンおよびカナバルミンが分析した3分の1の種に検出された.本報告は,子のう菌門と担子菌門に属するきのこのポリアミン構成を系統的に分析した初めての報告である.ホモスペルミジンが高含量のきのこにカナバルミンが広範囲に分布した.ノルスペルミジン,ノルスペルミン,サーモスペルミンは同時に検出されたが,カナバルミンとは同一のきのこに検出されることはなかった.

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2005 日本きのこ学会
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