抄録
本報では,ナメコ(Pholioha nAmeko)栽培用品種の識別に有効なSTSマーカーを開発したので報告する.RAPD法およびISSR法を用いてナメコ栽培用品種間の多型解析を行った.次いで,多型が検出されたPCR増幅断片の塩基配列情報に基づき41種類のSTSプライマーを作製した.これらを用いた解析から,7種類のSTSマーカーがナメコ栽培用品種の識別に有効であった.この7種類のSTSマーカーによりナメコの空調施設栽培品種5品種および自然栽培用品種2品種を識別することができた.また,これらのSTSマーカーは,採取地の異なる3つの野生株に対しての識別にも有効であった.