抄録
乾シイタケの消費拡大を目的として,従来の見た目を重視した乾燥法とは一線を画し,乾シイタケ出汁の食味を重視した新しい乾燥法が開発された.従来の乾燥法は40℃付近から乾燥を始め段階的に温度を上げていき50-60℃で仕上げるのに対し,新乾燥法では25℃一定で長時間乾燥させた後50-60℃で仕上げる.菌興115号(収穫日が異なる4試験区),菌興N115号,菌興301号,育成菌株C462を用いて従来乾燥法シイタケと新乾燥法シイタケの遊離糖,遊離アミノ酸,グアニル酸,エルゴチオネイン,エリタデニン含量を比較した.生育環境や収穫時の状態によって,成分含量や各種酵素活性に個体差が出やすい原木栽培乾シイタケを試験対象としたため,全ての試験区で一致した結果は得られなかったが,従来乾燥シイタケに比べ新乾燥シイタケではトレハロース,グルコース,グアニル酸,酸味・旨味アミノ酸含量がやや多く,苦味アミノ酸がやや少ない傾向が見られた.