ナノ粒子は無機物コア表面を有機分子の保護剤で被覆した保護コロイドである.異方形状を有するナノ粒子は側面,端面などその露出結晶面に依存した吸着特性を示し,異方的な表面保護剤親和性を示す.露出面に依存した保護剤親和性を利用することで,ナノ粒子表面に親水性-疎水性の両親媒性パターンを導入できることを提案した.本稿では,精密に形状制御された半導体ナノ粒子の両親媒性化手法とナノ粒子形状と表面親・疎水性パターンに依存した自己組織構造形成について,実験結果と散逸粒子動力学(DPD)法を用いたシミュレーションによる再現結果について紹介する.