抄録
Aspergillus aculeatusにおけるセルラーゼ遺伝子発現制御機構を解明するため,我々はT-DNA挿入ランダム変異株の中からセルロース誘導能欠損株を単離し,新規なZn(II)2Cys6型転写因子ClbRを同定した.clbRの破壊及び高発現による機能解析から,ClbRはセルロース及びセロビオースに応答したセルラーゼ・キシラナーゼ遺伝子の発現を制御することを明らかにした.さらに,ClbRとそのパラログが近年同定された経路特異的転写活性化因子ManR遺伝子の転写を調節することを示した.