マイコトキシン
Online ISSN : 1881-0128
Print ISSN : 0285-1466
ISSN-L : 0285-1466
ノート
イネいもち病菌の体細胞相同組換えに及ぼす化学薬剤の影響:マイコトキシン検出系としての可能性について
荒添 貴之大里 修一前田 一行有江 力桑田 茂
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 64 巻 2 号 p. 141-146

詳細
抄録
  我々は真核生物の遺伝的変異機構の一つである体細胞相同組換えの検出/選抜系を構築し,イネいもち病菌の体細胞相同組換えがタンパク質合成阻害剤であるブラストサイジンSによって誘導されることを示した.本研究では,イネいもち病菌の体細胞相同組換えに及ぼす化学ストレスおよびマイコトキシンの影響について調査をおこなった.DNA損傷薬剤として知られるmethyl methanesulfonate,bleocineおよびmethyl viologenの処理により,イネいもち病菌の体細胞相同組換え頻度が大幅に上昇することを見出した.同様に,アミノ酸合成阻害剤であるビアラフォスやタンパク質合成を阻害するT-2 toxinの処理によっても体細胞相同組換え頻度の上昇がみられた.このような一次代謝経路阻害による体細胞相同組換え頻度の上昇は,薬剤ストレスによるゲノムの不安定化が一要因として考えられ,体細胞相同組換え検出系を用いたマイコトキシンの高感度バイオアッセイ系として応用可能であることを報告する.
著者関連情報
© 2014 日本マイコトキシン学会
前の記事 次の記事
feedback
Top