マイコトキシン
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「 アフラトキシンM1 我が国の動き」
乳および乳製品のアフラトキシンM1試験法について
中島 正博谷口 賢
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2014 年 64 巻 2 号 p. 167-176

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抄録
  近年,種々のカビ毒に関するリスク評価が国際的に行われ,世界各国や国際機関ではこれらリスク評価に基づいたカビ毒の基準値設定が積極的に行われている.乳中アフラトキシンM1(AFM1)についても,世界各国やコーデックス委員会,EUなどの国際機関においてその基準値が設定されている.我が国においては,2013年7月に食品安全委員会から「乳中AFM1に係る食品健康評価」が出され,これを受けて厚生労働省では乳中AFM1基準値設定について検討される予定である.カビ毒試験法評価委員会では,乳および粉乳中AFM1試験法について既にその妥当性を確認しており,我が国においてAFM1の基準値が設定された場合にはその公定試験法を迅速に提供する準備が整っている.そこで本稿では,主にカビ毒試験法評価委員会において妥当性確認された乳および粉乳中AFM1試験法について,その操作法と注意点について解説する.
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© 2014 日本マイコトキシン学会
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