マイコトキシン
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ジクロルボス-アンモニア(DV-AM)法によるマイナーなアフラトキシン産生菌の分離
久城 真代畑林 秀美中川 博之矢部 希見子
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2018 年 68 巻 1 号 p. 13-18

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抄録

 ジクロルボス-アンモニア(DV-AM)法は,目視の赤(陽性)白(陰性)判定によるアフラトキシン産生菌コロニーの高感度検出法である.本研究では,DV-AM法を用いて,沖縄のさとうきび圃場からアフラトキシン産生菌の分離を試みた.初回のスクリーニングで土壌25サンプル中1サンプルから6株の陽性株が分離できた.それらは化学分析により,BタイプだけでなくGタイプのアフラトキシンを産生することが確認できた.6株中2株(OKI-12,OKI-16)について形態学的ならびに分子系統学的解析を行ったところ,これらはAspergillus nomius cladeに属するAspergillus pseudonomiusであることが示された.以上より,DV-AM法は,マイナーなアフラトキシン産生菌の分離にも適していることが証明された.

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© 2018 日本マイコトキシン学会
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