マイコトキシン
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Proceedings
ミャンマーにおけるアフラトキシン分析の課題
Kyu Kyu Hlaing
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2023 年 73 巻 1 号 p. 11-14

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抄録

 アフラトキシンはアスペルギルス属の2種の常在菌(Aspergillus flavus, A. parasiticus)によって,菌の毒素産生に適した条件下で産生される天然物である.アフラトキシンは,毎日の食料・飼料を汚染し,ヒトや動物に健康被害をもたらす可能性があり,世界中で行政機関が食料・飼料の規制値を設定している.今回,各地方の唐辛子,ピーナッツ,ならびに関連商品中のAFB1濃度を調査した.検出にはHPLCを用いた.2021年1月から2022年3月の間に集められた350点の唐辛子,ピーナッツ,ならびに関連商品について,当部局のラボで分析した.20 ppbというFDAの基準からすると,約20%が基準値を超えていた.本稿では,これら商品のAFB1検出に際し,前処理,方法,設備,消耗品,人的資源,施設を含む課題について考察する.

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© 2023 日本マイコトキシン学会
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