日本内科学会雑誌
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I.注目される感染症
3.輸入真菌症の現状と対策
渡辺 哲亀井 克彦
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2014 年 103 巻 11 号 p. 2674-2679

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抄録
輸入真菌症の症例数は増加している.特にヒストプラズマ症,コクシジオイデス症の増加が顕著であるが,マルネッフェイ型ペニシリウム症の漸増にも留意すべきである.一般的な深在性真菌症とは異なり,輸入真菌症の原因菌には感染力の極めて強いものが多く,健常な旅行者でも感染し得る.同じ理由から一般医療機関での培養検査は行うべきではない.流行地域からの帰国者,入国者の診察の際には本症を鑑別疾患に挙げる必要がある.
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© 2014 一般社団法人 日本内科学会
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