日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
トピックス
V.アルコール性肝硬変の診断と治療
鍛治 孝祐浪崎 正吉治 仁志
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 111 巻 1 号 p. 36-42

詳細
抄録

肝炎ウイルスの減少に伴い,アルコール性肝硬変は肝硬変の中心的な原因となりつつある.診断において,飲酒量を客観的に評価する糖鎖欠損トランスフェリン(carbohydrate-deficient transferrin:CDT)が測定可能となり,総トランスフェリンとの比によって算出される%CDT値が用いられている.治療では禁酒が第一の目標とされてきたが,達成が困難であり,最近ではハームリダクションの概念の下,飲酒量の低減を目的とするナルメフェンを用いた治療が進められている.

著者関連情報
© 2022 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top