日本内科学会雑誌
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今月の症例
重篤なネフローゼ症候群を呈した AHLアミロイドーシスに自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を施行した1例
高澤 遥子阿部 崇新國 公司中村 元安藤 由実伊藤 由美
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2022 年 111 巻 12 号 p. 2461-2468

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抄録

48歳,男性.多発性骨髄腫の経過中に重篤なネフローゼ症候群を併発し,腎生検でAHL(immunoglobulin heavy-and-light-chain)アミロイドーシスと診断した.自己末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を施行し,骨髄腫は最良部分奏効が得られ,ネフローゼは緩徐に改善した.敗血症併発後血液透析導入となったが,1年半経過後も生存している.AHLアミロイドーシスは極めて稀な疾患であり,治療のエビデンスに乏しいが,ALアミロイドーシスと同様の治療が有効な可能性がある.

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© 2022 一般社団法人 日本内科学会
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