抄録
ビル風に対する歩行者の安全性、快適性を確保するため、大規模建築物の建設時には周辺風環境の事前予測および対策計画が求められる。従来の予測技術である風洞実験および数値流体計算では、時間とコストの観点から設計進捗に伴い変化する風環境を逐次検討することが困難であった。本研究では、機械学習の一種である3次元畳み込みニューラルネットワーク(3D-CNN)を活用した市街地風環境予測技術を開発し、建物周辺の風速分布が簡単な入力によって短時間で得られることを確認した。本稿では、3D-CNNによる建物周辺の風速分布の予測方法,学習方法および検証結果について述べる。