ネットワークポリマー
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末端にメタクリロイル残基を有するハイパーブランチポリエーテルの 合成とそれらのUV 硬化性樹脂への応用
工藤  宏人青木  英之西久保  忠臣
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2014 年 35 巻 1 号 p. 2-9

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抄録
3- エチル-3- ヒドロキシメチルオキセタン(EHMO)のアニオン開環重合を,カリウムtert- ブトキシドを塩基として用い,NMP 中,18- クラウン-6- エーテル存在下,180℃,3 時間の条件で行い,末端に一つのオキセタニル基と多数の水酸基を有するハイパーブランチポリエーテルpoly(EHMO)を合成した。得られたpoly(EHMO)の水酸基をアセチル化し,1,4- ビス[(3- エチル-3- オキセタニル)メトキシ]ベンゼン(BEOMB)とカチオン開環重合を検討したところ,重合条件によってはゲル化合物が全く生成せず,可溶性のハイパーブランチポリエーテルpoly[poly(EHMO)-AC-co-BEOMB](Mn =14,300,Mw/Mn =2.28)が得られることが判明した。さらに,末端をメタクリロイル基に置換したハイパーブランチポリエーテルpoly[poly(EHMO)-co-BEOMB]-MA を合成し,その物理的特性および光硬化性について検討したところ,優れたUV 硬化性樹脂として応用可能であることが判明した。
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© 2014 合成樹脂工業協会
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