ネットワークポリマー
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光プローブ法を用いた高分子固体のキャラクタリゼーション
吉井 公彦堀江 一之
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1997 年 18 巻 3 号 p. 133-144

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抄録
高分子固体のキャラクタリゼーションの手法のひとつとして, 光プローブ法について紹介する。本稿では光プローブ法のうち蛍光プローブ法, 光反応プローブ法についてとりあげる。蛍光プローブ法はミクロ環境プローブ, 分子運動プローブ, ミクロ構造プローブとして分子オーダーでの空間領域やナノ秒オーダーでの時間領域での情報が得られることから, これまでに高分子固体にこだわらずさまざまな系について多くの研究がなされ, さまざまな結果が得られている。光反応プローブはフォトクロミック分子の光異性化反応などを利用して, 高分子固体の局所自由体積とその熱的なゆらぎについての情報を得るものであり, これまでにも多くの例が報告され, 興味深い結果が得られている。蛍光プローブ, 光反応プローブそれぞれについて具体例を中心に述べる。なかでも架橋ポリマーへの適用例について詳しく述べた。
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