ネットワークポリマー
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環状オリゴマーを基盤とした新しい高性能光機能性材料
工藤 宏人亀山 敦西久保 忠臣
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2005 年 26 巻 2 号 p. 98-110

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抄録
カリックスアレーン (CA) やシクロデキストリン (CD) は一分子内に多くの水酸基を有する環状化合物である。CAやCD類に関する研究はこれまで, ホスト・ゲスト分子挙動に関することが多く, これを機能性環状オリゴマーや高性能材料の合成原料として捉えることはほとんどなかった。しかし, これらのオリゴマーは環状であるが故に, 熱分解温度やガラス転移温度が高く, 構造によっては制膜性を有する。このことから, CAやCDの誘導体類は機能性材料として優れた特性を発現すると期待される。そこで, 最近, 筆者らはCAやCDの水酸基に様々な光反応性基として, ラジカル重合性基, カチオン重合性基, 光酸発生剤により分解される脱保護基の導入とその光反応性について検討を行った。その結果, 良好な耐熱性と制膜性および優れた光反応性を有していることが判明した。このことは, 優れたUV硬化樹脂やレジスト材料へ展開が可能であることを示した。さらに, 光異性化反応基を有するCA誘導体類の合成とその光反応性について検討した。それらは光異性化反応前後において非常に大きな屈折率変化を示すことが判明し, 光デバイス材料として展開が可能であると思われる。
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