抄録
水を含む食材や移植用臓器をその鮮度を保ったまま長期間保存することは、食品製造や移植・再生医療における安全性と信頼性の向上に欠かせない。この保存に関する有力な方法の一つに、凝固点を下げるが融点を変えず、かつ氷結晶を成長させない不凍タンパク質の添加がある。しかしながら、不凍タンパク質と氷結晶の相互作用の詳細は不明である。本研究では、蛍光顕微法により、凝固しつつある不凍タンパク質希薄水溶液のタンパク質濃度を計測した。その結果、鋸刃状界面が形成され、その刃元部にタンパク質の高濃度域が形成されること、濃度勾配により拡散速度は、界面移動速度よりも低いことを得た。