日本化学会誌(化学と工業化学)
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一般論文
真空蒸着法および真空蒸着法と誘導結合型プラズマ照射を併用した方法によるアミノ酸薄膜の形成と構造
杉本 岩雄瀬山 倫子
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2000 年 2000 巻 2 号 p. 127-133

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抄録
熱反応を起こさない程度の高温でアミノ酸を昇華させて得られた薄膜は,溶液法では得られない,アミノ酸分子自身の性質を反映した構造を有することが期待できる。D-フェニルアラニン(D-Phe)を原料に用い,るつぼ温度200°Cの条件で,さんご巣状の内部骨格を有する球状団塊(直径:2-6μm)より成る蒸着膜が作成できる。この表面からは平板状の薄片が1-3nmの段差でずれ重なった組織が観測される。この膜はアミノ酸分析,赤外分光分析,X線光電子分光分析より原料D-Pheを2/3以上含有している。さらに蒸着中に誘導結合型高周波プラズマを照射してふく射の影響を調べた。これはプラズマ化学のみならず,生命科学の視点からも興味深い。プラズマ効果で薄膜は極端に平らになり(表面粗さ:1nm)し,原料含有率が2 %以下とD-Pheが構造変化した分子で大部分の膜分子は構成されている。また,電子スピン共鳴分析よりダングリングボンド由来の不対電子が104spins/cm3の低レベル濃度で確認できた。しかし原料D-Pheと比較して,すべてのD-Phe膜で構成元素比に関する顕著な変化は認められない。
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© 2000 The Chemical Society of Japan
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