抄録
目的:敷地内禁煙の施行により1泊ドック受診者は,長時間の禁煙を強いられ隠れタバコが目立つようになった.そこで,ニコチンの禁断症状の緩和と禁煙への動機づけを目的として,希望者へニコチンパッチの貼付と使用方法や禁煙に関する情報提供などの禁煙支援を試みた.すると,「パッチを使用して楽だった」「その後,禁煙したよ」などの声が聞かれるようになり,ニコチンパッチを使用しての禁煙支援の成果について調査した.
方法:2008年1~6月に受診した1泊ドック喫煙者142名に,郵送によるアンケート調査をした.
結果:アンケート回収率は33.8%.禁煙支援では,①ニコチンパッチを使用できた②ニコチンパッチの購入方法がわかった順をあげ,禁煙への関心は75%が関心期から準備期にあり,ニコチンパッチの使用者は76%だった.しかし,禁煙成功者は14.6%と少なく,禁煙挑戦者は,ストレスやいらいらの解消ができず禁煙できなかったと思われる.
結論:ニコチンパッチ使用の禁煙支援は効果を体感でき,正しい知識を得たことで,禁煙への関心が高くなったと思われる.また,禁煙達成者が14.6%と少なかったことは,習慣やストレス解消にタバコを吸う作業がなくなるなど心理的依存への対処が不足していた.しかし,ニコチンパッチを使用した禁煙支援は,喫煙行動を変化させる原動力の一つであることがわかった.