抄録
目的:メタボリックシンドロームの診断基準や特定保健指導の階層化において腹囲・Body Mass Index(BMI)が第一条件になっている.両者の該当・非該当者で,特定健康診査(特定健診)項目や肝腎コントラストへの影響を明らかにするために比較検討を行った.
方法:2010年4月~2011年3月に当クリニックの人間ドック・健康診断を受診した30~60歳代までの男性6,705名を対象とした.
結果:肝腎コントラスト(+)・肝腎コントラスト(-)両群ともに,血圧・空腹時血糖・HbA1c(JDS値)に関しては,年令とともに増加傾向であった.腹囲・BMIが(-)で肝腎コントラストが(+)の者でも,半数以上が空腹時血糖やHbA1cが基準値を上回っていた.4年経過した所見を比較すると,腹囲・肝腎コントラスト両者が(-)に改善した者は,血液検査項目の中で有意に改善した項目が多く認められた.
結論:腹囲・BMIの該当だけに特化されることなく,肝腎コントラスト(+)の者に対して早めにアプローチを行い,継続的な経過観察を行っていく必要があることが示唆された.