人間ドック (Ningen Dock)
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原著
人間ドックにおける再検査受診行動に繋がらない要因の解析
大原 満理子本田 昌子前田 豊美江口 みかる本藤 和子湯浅 由美子牛島 絹子緒方 康博
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2013 年 28 巻 4 号 p. 654-660

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抄録
目的:当センターでは,要精検者の精査状況の追跡管理を実施しているが,要再検者の追跡は実施していない.医療面接の際,前回の人間ドックで出した再検査指示の実施状況の確認を行っているが,再検査を受けていない受診者が多い.今回,要再検者に対する受診状況調査を行うことでその特性を明らかにする.
方法:平成24年2月の一日ドック受診者431名に聞き取り調査を実施し,そのうち再検査についての調査は,前回の人間ドックで3ヵ月後,6ヵ月後の要再検の指示を受けた受診者213名に実施した.
結果:人間ドックに対する意識調査に関して,受診者全員が,「人間ドックを受けることが病気の予防に役立つ」と回答した.健診当日,保健栄養相談を受けた56%の受診者が「健康に対する意識が変わった」と回答し,健診後生活改善に取り組んだ割合も66%と多く,保健栄養相談の効果が伺えた.しかし,再検受診率は43%に留まっており,健康や人間ドックに対する意識や生活改善行動が,再検受診行動に繋がっていないことが分かった.受診者側の要因として,再検受診率が低かった脂質・糖代謝は自覚症状に乏しく,大きな体調の変化を感じにくいことや,自分で生活改善できれば,再検査を受ける必要がないと思っていることが推察される.
結論:再検受診率が低迷していることが判明した.今後も,受診者が適切な健康管理ができるよう支援方法を検討していく必要があると考える.
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© 2013 公益社団法人 日本人間ドック学会
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