人間ドック (Ningen Dock)
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原著
血漿中遊離アミノ酸プロファイルを用いた内臓脂肪蓄積を評価するインデックスの作成とその生活習慣病との関連性についての横断的・縦断的検討
山門 實田中 孝幸影山 陽子新美 佑有谷 瑞希戸田 晶子長尾 健児今泉 明山本 浩史森 妹子青山 みどり佐藤 栄子中村 史江石坂 裕子
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2016 年 31 巻 4 号 p. 580-587

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抄録
目的:近年,生活習慣病と血漿中遊離アミノ酸(PFAA)プロファイルとの関連が報告されていることから,本報では,生活習慣病の主成因である内臓脂肪蓄積量がPFAA濃度を用いた指標式で評価できるかどうか,また,本指標式と生活習慣病との関連性について横断的,縦断的に検討を行った.
方法:対象は腹部CT検査で内臓脂肪面積(VFA)を測定した865名,ならびに人間ドック健診を受診した初年度にVFAとPFAA濃度測定をし,その後4年間人間ドック健診を継続受診した4,293名とした.まず,865名の全対象者に対し早朝空腹時に採血し,PFAA濃度を測定した.そしてその650名のPFAA濃度からVFAと相関する指標式を導出し,その精度を検討した.また,215名の指標式の値とメタボリックシンドローム(MetS)の危険因子との関連性を横断的に検討した.さらに,4年間の継続受診者については,初年度の指標式の値に基づいて,受診後4年内に生活習慣病を発症するオッズ比をロジスティック回帰分析により縦断的に解析した.
結果:PFAA濃度で導出された指標式とVFA値との相関係数は0.62であった.また,MetSの危険因子の保有数と指標式の値には有意な関連(p<0.001)が認められた.初年度の指標式の値により対象を低中高値に分類した結果,低値群と比較して高値群では次年度以降に生活習慣病を発症するオッズ比が有意に高かった.
結論:指標式は内臓脂肪蓄積量と相関があり,また,生活習慣病を発症するリスクを横断的・縦断的に評価できることが示された.
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© 2016 公益社団法人 日本人間ドック学会
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