抄録
目的:特定健康診査において,CTと同様にデュアルインピーダンス法(Dual-BIA法)による内臓脂肪面積(DS-VFA)測定を実施した場合にも,腹囲測定に代用できる認可を得る目的で,日本人間ドック学会においてVFA委員会を設立した.
方法:学会傘下の施設で,DS-VFAを積極的に導入している施設の協力を得て多施設共同データを作成し,横断的および複数回測定による縦断的解析を行った.
結果:メタボリックシンドローム関連因子の変化や動脈硬化性血管病変の危険因子数の変化とDS-VFA変化には,すべてにわたって有意な相関が認められた.また,ROC曲線解析により,動脈硬化性血管病変危険因子およびメタボリックシンドロームの観点から,DS-VFAが検査として有用であることが示された.そして,いずれの解析においても女性の方が低いカットオフ値となり,少なくとも男女別のDS-VFAの基準値を設定していく必要があると考えられた.しかしながら,過去の報告にDS-VFAを当てはめてみるとCTによる内臓脂肪面積(CT-VFA)と同様の結果を示し,DS-VFAを標準検査として用いることの妥当性も証明された.
結論:DS-VFAは生活習慣病およびメタボリックシンドローム対策のための検査として有用であり,しかも継続的に測定する意義があることが示された.