日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
第45回日本家庭科教育学会大会
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高校家庭科の授業づくりにおけるアクション·リサーチ
—「人の一生」と自立·共生を視点として—
吉川 智子荒井 紀子
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p. 28

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抄録
‹目的›1999年改訂の高等学校学習指導要領では、新たな学習項目として「人の一生と家族·福祉(家庭)」が設けられ、「人の一生」を生涯発達の視点で捉えることが求められている。本研究では、生活の主体者としての生徒の意識の低さや学習意欲の弱さは、青年期の視点からの「学び」が十分でないことが関連していると捉え、青年期の“自立”をテーマに生徒が「人の一生」を見通しながら、主体的に大人になることをめざす授業を試みた。‹方法›研究の進め方としては「アクション·リサーチ」による2つの側面—(1)実践者の問題意識からはじめ内容や実践をつくりあげる視点(2)実践者と研究者が授業を意識的·体系的に観察して軌道修正する視点—を取り入れ2回の授業実践を行った。高校1年生を対象に、1回目は2001年4月∼6月に行い、分析をもとに再構成し直し、2回目は2001年9月∼11月に行った。‹結果›(1)授業を肯定的に受け止めている生徒たちの割合が1回目の約7割から、2回目では約9割に増加したことから、青年期から「人の一生」につながる視点で授業を構成することの有効性が認められた。(2)生徒の自由記述から“深い授業”という言葉がみられ、生徒が自分を発見し考える授業を求めていることがうかがわれた。(3)実践者と研究者が対等な関係で授業の方向性を見極め授業を体系的に分析し再度現場に戻すアクション·リサーチについても授業開発の方法論としての重要性が認識できた。
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© 2002日本家庭科教育学会
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