2020 年 34 巻 5 号 p. 693-701
目的:Helicobacter pylori(H. pylori)感染と人間ドック受診者の健診データとの関連を調べた.
方法:2013年から2015年に高木病院 予防医学センターで人間ドックを受診し,抗H. pylori抗体を検査した未除菌者(基礎疾患合併者を除く)1,816名(年齢51.5歳,男性53.4%)を対象とした.陰性907名(年齢50.1歳,男性52.1%),陽性909名(年齢52.8歳,男性54.7%)であった.男性970名(年齢52.5歳,陽性率51.2%),女性846名(年齢50.4歳,陽性率48.7%)であった.
結果:年齢補正後重回帰分析で,H. pylori陰性と陽性で有意差を認めた項目は,WBC(p<0.001,β=243.84),HDL-C(p=0.002,β=–2.17),LDL-C(p=0.003,β=3.94),血小板数(p=0.007,β=0.62),Hb(p=0.024,β=–0.16)であった.男性でHb(p=0.003,β=–0.2),女性でWBC(p<0.001,β=372.27),HDL-C(p=0.002,β=–2.98),Hb(p=0.014,β=–0.19),血小板数(p=0.015,β=0.85),LDL-C(p=0.028,β=4.23)に差を認めた.
結論:H. pylori感染は血算や血清脂質と関連があり,女性の方が影響を受けやすいことが示された.