西日本皮膚科
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治療
皮膚真菌症に対するKetoconazoleの臨床効果
崔 洙公黒沢 伝枝水野 淳子峯村 協成中嶋 弘
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1983 年 45 巻 5 号 p. 856-861

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抄録

横浜市立大学病院皮膚科を受診した皮膚真菌症25例に対しketoconazole内服による治療を行い良好な成績をおさめた。内訳は, 足白癬4例, 股部白癬5例, 体部白癬3例, 手白癬1例, ケルスス禿瘡2例, 爪白癬5例, 爪カンジダ症3例, スポロトリコーシス1例, クロモミコーシス1例である。何れも治療前の直接鏡検により真菌要素の証明された症例, あるいは培養により原因菌が証明された症例である。投与方法はketoconazole約3mg/kgを1日1回, 原則として朝食直後に経口投与し, 真菌学的効果, 総合臨床効果を検討した。クロモミコーシス1例を除く24例では, すべて菌の陰性化がみられた。また総合臨床効果では25例中の23例, 92%で治癒と判定された。軽度のそう痒感が2名にみられた以外, 副作用は認められなかつた。今回のわれわれの成績からみると, 本剤は皮膚真菌症の治療上, 有用な薬剤であると考えられた。

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© 1983 日本皮膚科学会西部支部
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