抄録
頭痛、嘔吐、歩行障害を訴えて来院した36才の男性を報告した。入院時に著明な貧血、腎不全、眼底出血および高血圧性脳症が認められた。MRIにて脳腫脹、脳浮腫および閉塞性水頭症が認められた。血圧の正常化に伴い脳腫脹、脳浮腫は改善したが水頭症は消失せずそれに対しシャント手術が必要であった。malignant hypertensionでは高血圧の治療により高血圧性脳症が改善する事が多いが閉塞性水頭症を伴う場合、頭蓋内圧亢進に対してシャント手術が必要な場合も稀にある。また、malignant hypertensionでは高血圧の治療に際しては脳虚血の発生に注意する必要がある。