抄録
胎生期遺残動脈2例の検索に,3D-CTAを用いた.症例1は脳血管撮影で内頸動脈のprecavemous portionから分岐し前下小脳動脈動脈領域へ分布する動脈が認められ,椎骨動脈との交通は認められなかったため、原始三叉動脈の異型と診断した.3D-CTAで鞍背側方を貫通し後頭蓋窩に入る血管が確認された.症例2は原始三叉動脈の症例で、3D-CTAにより頸動脈管内の内頸動脈から分岐し鞍背外側部と錐体の移行部を貫通していることが確認された.頭蓋底とこれらの血管を同一画面に描出することにより両者の解剖学的位置関係の把握や正確な頭蓋底貫通部の診断に有用と考えられた.