抄録
溺水後に発生したと思われる持発性急性硬膜下血腫の一症例を報告した。患者は46才男性。当地で水泳中弱れライフガードに救助され当院に搬送された。意識レベルはGCS6点。頭部には外傷痕なくまた出血業因も認めなかった。心肺蘇生を行ったのちCTを施行したが異常を認めなかった。翌日意識はほぼ清明となったがCTでは右頭頂後頭葉に硬膜下出血を屈め、7病日目に精査目的にて手術を施行した。手術所見では、血膜直下に小さなくも膜嚢胞を囲め、嚢胞をブリッジする形で大型の静脈が存在し、同静脈が本症例の出血源と考えた。文献的にも濁水後の同様な出血を呈した報告はなく併せてその出血機序についても考察を加えた。