看護薬理学カンファレンス
Online ISSN : 2435-8460
2024東京
セッションID: 2024.1_ES-1
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看護薬理学教育セミナー 1
副作用の性差
黒川 洵子
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会議録・要旨集 オープンアクセス

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抄録

法律で定められている医薬品とは、病気の診断・治療・予防を目的に使われる物質のことを示します。医薬品は、副作用が容認できるレベルで 効果が得られる際に、安全性と有効性が高く、有益とされます。これまで、 多くの研究で、薬物副作用に男女差があることが示されており、治療効果 の合理的考察を難しくしています。この性差は、薬物血中濃度が女性で 高くなりがちであることに加え、薬物作用とは関係のない不整脈誘発のリ スクとも関連しています。さらに、薬物副作用には、薬物が体内でどのよ うに吸収され、分布し、代謝され、排泄されるかという薬物動態が深く関 わっていますが、男女差に関する分子的理解は、ほとんど進んでいません。 本発表では、薬物副作用の男女差について概説し、講演者が長年研究してきた「心毒性の性差機構」についてご紹介したいと思います。

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© 2024 本論文著者
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