日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
蛋白分解酵素剤を混合,混ねつした場合の大豆蛋白質の加水分解について
田村 真八郎劒持 久仁子渡辺 篤二
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1964 年 11 巻 10 号 p. 438-443

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抄録

大豆蛋白質よりチーズ状物質を調製することを目標とし,その第一段階の試験として,凍りどうふ粉末に各種蛋白分解酵素剤を混合,混ねつしそれらの遊離アミノ酸含量を測定し,市販プロセスチーズの遊離アミノ酸含量と比較考察した。その結果以下のような事実が明らかとなった。
(1) 凍りどうふ粉末に蛋白分解酵素剤を混合混ねつし,一定時間酵素作用を行なわせることにより,プロセスチーズと同程度の遊離アミノ酸含量の混ねつ物を調製できる。
(2) これらの混ねつ物は,かなりうま味のあるものもあるが,しばしば異味をともない,アミノ酸パターンもチーズとはいくらか異なる。
(3) さらに酵素の種類,使用方法を検討すれば,チーズ状食品,もしくは食品製造素材として利用できるものと考えられる。

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